9巻の表紙は、
夏姫と都。
ふたりとも制服姿だが
マンガ内とは別人のように見える。
少女マンガ的なファンシーな色合い。
舞台衣装のような非現実感がある。
しかし線が厳しく、
筋肉がくっきり描かれる。
9巻のあらすじは、
子どもバレエ巡業おわりからYAGP参加まで。
コンクールというあらたな課題をあたえられて
潤平はバレエに邁進する。
黒島と付き合い始め、
三角関係・四角関係が引っ張り合う。
79話は、
子どもバレエ公演アンケートで
120%を獲った潤平が
YAGP参加を許可される回。
潤平も夏姫も
綾子さんの手のひらのうえで
転がされてるだけなのか?
80話は、
るおうと潤平の対比。
既に仕上がっているるおうと
基礎すらままならない潤平。
いつの間にか千鶴の
五代バレエスタジオも進化している。
いっぽうで夏姫は
海外進出し生川を捨てることを隠さない。
81話は、
黒島と付き合い始め
ラブラブな潤平。
バレエのほうは絶望的。
コンクール出場の水準まで
あまりに遠く、苦闘する。
82話は、
地道な基礎練習の効果を実感する潤平。
しかし特訓をはじめて、まだ1ヶ月なのに
効果が分かるのは早くないか?
まぁ成長期だし、素質に恵まれているから
上達も驚異的なのだろう。
コンクールのVaは『ドン・キ』のバジルだ!
83話は、
潤平のキスを目撃し落胆する都。
都から見る潤平は、
バレエの才能にあふれ
どんどん上達していく。
劣等感にさいなまれ、
るおうとの共依存から
抜け出すことができない。
84話は、
ついにYAGP参戦。
バレエの雰囲気にのまれる潤平は
憧れのニコラスを呼び出し、
鏡のなかで対話する。
ニコラスだけではない。
今まで関わってくれた人々の記憶が
潤平のバレエを後押ししてくれる。
85話は、
寛太登場。
あるいみ潤平の理想を体現する存在だ。
コンクールの価値は
自分を客観的に見られるようになることだ。
自分とのほか参加者を
いやおうなく見比べることになり、
長所・短所を確認できる。
86話は、
夏姫の勝利。
夏姫はコンテ(現代もの)で苦戦し
ホテルに閉じこもったが、
クラシックで卓越したステージを見せた。
長年培ったテクニックと表現力が結びつく。
達成感と幸福感がコマにあふれている。