潤平の付き人生活
潤平はいそがしい。
生川に入学してから
バレエスクールに入り浸りだ。
中3だけど受験はそっちのけ。
生川の名誉団長である
岩井先生の付き人になった。
早朝から自宅へ向かい、使いっ走りだ。
岩井先生のためにTASPOを
預かってタバコを買いに行く。
(法律違反だ)
生川に来たら、ボーイズクラスの手伝い
掃除やら洗濯やらでいそがしい。
潤平いわく、SSは「そこそこスレイブ」である。
レッスンは、あまり見てもらえない。
岩井先生のやり方のせいだ。
間違えたり、汚かったりすると
すぐはねられる。
その後は踊らせてもらえない。
悔しい。
海咲の復活
海咲はちゃっかり復活している。
「辞めさせられるんや」と
泣いていたくせに。
スペシャル・スチューデント
として生川に入っている。
綾子が、海咲の家を電撃訪問したのだ。
綾子:「バレエ界の未来のため、ずうずうしくも
養子縁組をお願いしようかとも・・・」
海咲:「それでお願いします。綾子お母様ー」
茶番のようなやり取りで
両親を煙に巻き、カムバック。
綾子も海咲もやり手である
スペシャル・スチューデントクラスの変化
外部からふたりの加入でクラスは活性化した。
潤平は下手くそだが、上達がはやい。
夜遅くまで練習している。
ひまな時間はひたすら踊る。
海咲はうまい。
そのうえバレエに対する気構えが違う。
誰よりもはやく教室に来て掃除している。
ふたりの熱で,クラスの温度があがっていく。
授業数も週2から週5へ増やされた。
潤平は夢見ている。
プロ公演に出場したい。
生川の東京公演に出て、
それからロシア公演にも出て、
うっかり向こうでスカウトされたい。
そんなことできるのか?
夏姫から見ても、海咲から見ても
「天才=アホ」の潤平に
可能性はあるのか?