スピリッツ ネタバレ バレエ漫画

【ダンス・ダンス・ダンスール ネタバレ】12巻110話

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響は「オーロラ姫」を辞退した。

レッスン途中で出て行ってしまった。

劣等感のせいだ。

「その顔であのバレエの衣装着て

舞台に立つなよ」「恥ずかしい!」

子どもの頃からさんざんな言われようをしてきた。

メイクでなんとかなる。

海咲は響に化粧する。

やり方は動画でみた。

道具はスクールの子に借りた。

顔など、どうにでもなる。

海咲は唇を塗りながら

響を説得する。

「バレエダンサーの

真の『美』の本質は

つくられたものにこそ、

宿るのと違いますか?」

正論である。

そして海咲の信条でもある。

美はつくられたものに宿る。

バレエは大量の鍛錬を要求する。

毎日何時間も、何年もかけて

身体、技術、所作を作り上げる。

あわせて内面的なもの

教養、感受性、音楽性も磨き上げる。

与えられた役柄にそれらを注ぎ込み

もともとあったかのように

自然に表現してみせる。

執念とエネルギーの集大成。

奇跡のような努力の上で成りたつのが

バレエの「美」である。

才能など、はじめだけの話だ。

 

海咲、よく言った。

お前だからこそ言える言葉だ。

ブスと貧乏の現実

響はゆるがない。

残念ながら、美人は得をするのだ。

「お顔もお金も重要な資質」

美しいだけで、

人の評価は底上げされる。

金があるだけで、

たいていのことは解決される。

バレエで食べていこうとしたら

シビアな競争に勝たなければならない。

狭き門をくぐるために

顔と金は決定的なマイナス事項だ。

響はゴールをみている。

自分の経験から現実的な思考をする。

これもまた真実。

海咲の熱意が響を動かす。

海咲は響と踊りたい。

響が天才だからだ。

踊っている時は豊かな姫そのもの。

なぜ自分からそれを

手放してしまうのか?

日常の不快を離れて

すばらしい世界を持っているのに。

「そこで私は私ではなくなる」

「細胞単位で私ではなくなる」

「何か、いいものになるのだ」

なぜバレエの世界を捨てて

ただのブスとして生きようとする?

「俺・・・・・・響さんと踊りたいんや」

決定的な言葉だ。

自分の価値を見つけてくれて

認めてもらった。

響の笑顔

響と海咲は部屋に戻る。

レッスン再開。

響は海咲を信頼するようになった。

踊りが見違えるように変わった。

自然に笑顔が出る。

 

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