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【バレヱのお時間 ネタバレ】1巻11話

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バレエを初めて1ヶ月でオデット姫

嵐のなか梨鈴が踊る。
バレエを始めてわずか1ヶ月。
何もできるわけない。
立っているのが精一杯。
悪夢である。
この難題をどうやって乗り越えるのか?

「バーが傍にないだけで
こんなに不安になるなんて」
舞台では皆こう思うものだろうか。
圧倒的な孤独。
自分の無力と対面しなければならない。
風がはげしく吹いている。
家庭用扇風機とは思えないほどの暴風。

梨鈴の出番はわずか20秒。
しかし舞台上での20秒は長い。
「あと少し」
「あと少し」
もちこたえることができず倒れてしまった。

視線を交わす共演者たち。
梨鈴を中心に、上手に宝生、下手に桔平
後ろで冬茉がピアノを弾いている。
どうする?
まさか悪魔役の桔平が登場して
フォローする訳にはいかない。
王子役の宝生はすでに立ち上がれない。
さっきジャンプしすぎて体の限界が来たのだ。

冬茉のピアノがハープに変身

観客たちが梨鈴をわらう。
「私だったらバレエやめちゃうかも」
ただ立っていることさえできずにコケたのだ。
バレエ学習者は容赦ない。

事態を打開するべく
ピアニストの冬茉が動き出す。
楽譜を投げ捨て即興演奏をはじめた。
ピアノの音色が変わり、
ハープの音を出しはじめた。
女神が舞い降りて
白鳥たちを救うべく励ますイメージが降りてくる。

梨鈴は立ち上がろうとする。
「絶対にあきらめちゃいけない」
そしてもう一度コケる。
もうすでにふつうのバレエではなくなっている。
得体のしれない見世物だ。

冬茉は即興的に曲をつなぎ
第4幕へ音楽を進めてしまう。
暴走。
誰にも止められない。
だが桔平の「スーパー絶対音感」が
冬茉のピアノに反応する。

桔平はピアノカバーのマントを投げ捨て
梨鈴のまえに飛び出す。
愛の告白をするのだ。
いきなりのストーリー変更。

ロットバルトが実は王子だった。

桔平の髪型が変わっている。
悪魔の角が消えた。
スカートも脱ぎ捨て白タイツ姿。
さきほどブラパットにしこんだ爆薬を使ってしまったため
胸だってもう無い。

実は桔平が王子だったのだ。
驚愕のストーリー変更。
悪魔の力でオディールに変身させられていた。
オデットの姿をみて本心にたちかえり
本来の自分を取り戻したのだ。
反則的な設定変更。

桔平ジークフリートが愛を誓う。
「たとえどんな姿のあなたであろうと
愛しぬくことを誓います」
梨鈴の髪飾りを抜き取り放り投げる。
宙を飛んでバスケットゴールに吸い込まれる髪飾り。
ここは体育館だったとは!
すっかりだまされた。
いったい何が本当のことなのか。
信じられるものがなにもない。

宝生の悪魔が正体をあらわす。

ピアノカバーをマントにまとった宝生が高笑いする。
「永遠の愛など小賢しいわ」
じつは宝生は、王子に化けた悪魔だった。
桔平こそが本当の王子だった。

ピアニストの冬茉がたちあがり
アップライト・ピアノのふたを蹴り飛ばす。
「客に幻想も見せられないような演奏家はゴミ虫以下さ」
ロックなパフォーマンスとはうらはらに
ピアノの音色は美しい。
存在しないコールドが桔平と梨鈴のまわりに現れた。

桔平と梨鈴が見つめあい
魔法の杖(たぶん)を宝生に投げる。
胸をつらぬかれた宝生悪魔が倒れる。
ぬけめなく扇風機のリモコンをOFFにする宝生。
風がとまり、舞台が静けさに包まれる。

トゥルー・ラブ、
真実の愛。
感動のラストである。

まつりの爆笑

ひどすぎる。
これはバレエか?
思いがけない事件の連続ですっかり
心を持っていかれてしまった。

「こんな白鳥の湖見たのはじめて」
まつりは笑う。
宝生たちはまつりの心を動かすことができたようだ。

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