ワンダさんの1回戦
予選をぬけたワンダさんが対戦する。
ギャラリーがみまもるなか1対1の勝負。
曲はLittle Simz-might bang,might not
あおりたてるようなすばやいテンポ。
カボくんはとまどう。
はやくて踊りにくいかも。
恩ちゃんと伊折先輩はぎゃくに感じるらしい。
はやいけどノリノリに上げてくれる感じがする。
テンポの感じ方にコツがあるのかもしれない。
マッチンから踊りはじめる
音楽がはじまってもどちらも動かない。
見てるこっちが緊張する。
みんなに見られているなかで様子見。
会場での注目を集めているのはワンダさんのほうだ。
なにしろ若い。
そしてかわいい。
アイドルみたいだ。
フリースタイルのバトルなどできるのか?
時間がアップした。
ボトルアップで先攻を決める。
ボトルをまわして先が向いたほうから踊り始めるのだ。
マッチンの先攻
ワンダさんと向かい合いながら
マッチンはうつむく。
「誰も自分に期待してない」
逆にやりやすいのかもしれない。
マッチンが踊りだした。
はげしい。
アクロバチックなうごきだ。
ワンダさんのすぐ目の前で上下動。
観衆がもりあがる。
最後にゆらりと立ち上がり
ワンダさんの帽子のひさしをつまむ。
視線をしっかり合わせてフィニッシュ。
応援しながら恩ちゃんがもりあがっている。
「挑発されてるゥ」
ダンサー同士の威嚇もゲームのうちなのか?
ぜんぶ演技と思って楽しめてしまうのかな。
集中するワンダさん
カボくんは、はらはらする。
マッチンは派手に迫ってきた。
ワンダさんはバトルの練習ははじめたばかりだ。
「この系統で勝負したら厳しい」
公園での夜間練習では、立ち技になると
もたもた、ぐちゃぐちゃしてしまっていた。
マッチンのファンキーなダンスにどう対抗するのか?
ワンダさんは静かだ。
ひたすら音楽の流れに気持ちを
集中させているようにも見える。
マッチンの動きなど見えていないかのように
視線がまっすぐなままだ。
恩ちゃんから習得したポッピンを使うか?
音に精密に反応すれば、
まったくちがうテイストで対抗できるかもしれない。
応援するカボくんのほうが緊張してきた。