翔之助の宗教的な背景
翔之助はダンスを止めない。
ドラゴ赤太郎の突進を受け入れてる。
翔之助はこの感覚を知っている。
シャーマンとしての生い立ちが翔之助のダンスを、
武術とも宗教ともつかないものにしている。
諏訪大社の御頭祭
翔之助のうけつぐ神社には古い歴史がある。
弥生時代よりももっと前、
まだ稲作の始まっていない頃からの感覚を色濃く残している。
たとえば信州(長野)諏訪大社の「御頭祭」(おんとうさい)のような。
御頭祭ではかつて神の供え物として
動物の頭部をささげていた。
75個も・・・
強烈なビジュアルだ。
われわれの生きる時代より2300年前まで
まったく別の感覚で生きてきた人々がいる。
縄文時代は約1万年つづいた。
弥生以降の人間のほうが新参者といえる。
小説家の坂口安吾も、先史時代の文化の中心地として
スワについて熱く語っている。
坂口安吾『飛騨の抹殺』
シャーマンの狂い舞
森の中で男が回っている。
翔之助なのか翔之助のご先祖なのか。
古代風の衣装を身にまとい
はだしでひたすら回転し続ける。
肛門から頭頂まで串でつらぬかれたウサギのイメージが男にかさなる。
犬も興奮するとめっちゃまわる時がある。
くるい舞う男のところにおおきなイノシシがやってくる。
『もののけ姫』のイノシシ『ナゴの守』みたいなやつだ。
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