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【ダンス・ダンス・ダンスール ネタバレ】10巻94話

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ロシア行きの前に、
るおうは祖母に会いに行った。
「おばあさま」はすでに認知症で、るおうがわからない。
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ロシア最高

るおうは生き生きしている。
モスクワに着くと、躍り上がって赤の広場に飛び込んでいく。
夜は、ボリショイ劇場でバレエを観る。世界最高のバレエだ。

グム百貨店でアイスを2個食いするカップルを発見!
こうやってロシア人は人生を楽しむ。
滞在先で挨拶する。
ロシア女性は美しい。
るおうは感心する。

バレエ学校のレッスンでも、るおうは抜きん出ている。
ハイレベルなロシアのレッスンを受け、しぜんと生徒たちと笑いあう。
余裕の表情。

るおうだからこそ、楽しめるのだ
祖母が、るおうを鍛え上げた。
柔軟とバレエのレッスン。
ロシア語と英語の習得。
コンサートと舞台の鑑賞。
本や映画や絵画の教養。
祖母の鍛錬の結果が結実したともいえる。

千鶴はとまどう。

千鶴も、るおうと同じく祖母から認められなかった。

妹だけがバレエに見込みがあると
千鶴は捨てられた。

千鶴は日本ではトップだった。
バレエ教室でも、コンクールでも1番。
自分は失敗ではない。
それを証明しようとロシアに渡った。

プロのバレエ団に入ったが、それで終わり。
「化け物みたいなダンサーが上に詰まってて」あがれない。
敗北。
プライドは粉々である。
主役を踊りたくて日本に帰った。

わたしはバレエを思い切り愛し続けたかったのよ。
正解でなくても。

どんな手を使ってでもバレエを極めたかった。
最高のバレリーナを生み出すために祖母がしたことは、ある意味正しかったらしい。

るおうと千鶴

るおうは、バレエのためだけに純粋培養された。
自分の意思とは関係なく、ただただ整えられ続けた
自分には何もない、
カラッポだ、と不安に感じる。

千鶴は、るおうを肯定してあげあられる。
あなたは感情を持っていて、それをバレエにして叩きつけることができる。
あなたは最高に正しい。

まるでレディ・ガガの『ボーン・ディス・ウェイ』だ。
わたしはこういう風に生まれた。
神様がこういうふうに作ったのだからわたしは正しい。

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