社交ダンス

【ボールルームへようこそ ネタバレ】4巻12話

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ワルツのソロ演技に、審査員ら当惑

たたらは決勝で作戦を変更した。

まこを魅せることを第一にする。

そのために清春の振り付けから技を盗んで使う。

観客の位置、審査員の位置を見きわめ

フロアを移動しながら

いちばん効果の出る場所で

派手な技を見せつける。

ラストではわざわざガジュ達の前を通って

まこの存在感をアピールしていった。

1分そこそこの時間で頭をしぼって戦い抜いた。

客席から拍手が起こる。

「よかったぞ!」

「名前!パートナーの名前は?」

「あかぎまこ」

まこがウケた。

社交ダンスではあり得ないことが起こったのだ。

女性のばかりが強い印象を与えた。

審査員たちは当惑する。

競技ダンスで評価するものは、

男性の技術と、男女の一体感だ。

今回、男性はまったく印象に残らなかった。

こんな演技をどう評価していいか分からない。

ガジュの戸惑い

まこ達の演技にガジュも戸惑う。

あれは自分の知っている妹か?

まこは自己主張のないタイプだったはずだ。

ガジュがダンスをはじめたのは仕方なくだ

まこがお兄ちゃんと一緒にやりたいと

ずっとモジモジして見つめるから、やむなくはじめた。

ガジュは運動神経がいい。体も大きい。

ダンサーとして恵まれた素材だ。

自分を抑えて練習していた。

まこがなかなか追いついてこないから。

「カップルバランスが悪いんだよ」

「チビだし動きもトロいしさ」

そんな妹を引っぱってきたつもりだった。

それなのに、まこはたたらと組んで

今までになかったような姿を見せている。

ショック。

ワルツに異変

いまガジュは、しずくと組んで踊っている。

ずっと組みたいと思っていた理想の相手だ。

踊りやすい。

自分のリードに反応がガシガシ伝わってくる。

しずくは技量が突出している。

「俺 今超でかく動けてる」

まこと踊る時はいつも自分を抑えていた。

しずくとなら思う存分ステップを踏み込める。

全開だ。

ガジュは一瞬、まこを思い出す。

途端に踊れなくなる。

しずくの進路をガジュがふさいでしまった。

本番の最中に心が凍り付く瞬間。

フットワークががバラバラだ。

頭が混乱する。

「しずくのタイミングってどんなんだった?」

必死で立て直しを図る。

「リードできねぇっ」

ふつうの観客なら見逃す程度のがたつきだが

審査員には分かる大きな乱れ。

「普段から全開で踊れない癖のついた奴が

慣れない調子でとばすからだ」

予想しなかったアクシデントが

ガジュとしずくをおそった。

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