7巻表紙は、
ワルい顔の潤平。
バジルなのか?
表ではブレザーを諸肌脱ぎにして、
裏表紙では、両手ではためかせる。
7巻は、
兵ちゃんとヌッくんのいざこざから
潤平のバックレ→謹慎がはじまり、
「子どもバレエ公演」に参加するまで。
61話では、ヌッくんが雄叫ぶ。
いじめっこの兵ちゃんが抱える
弱さ・繊細さが描かれる。
兵ちゃんはヌッくんをいじめるが
ヌッくんをある意味好きでしょうがない。
兵ちゃんのキモさ、
ヌッくんのキモさがあいまって
青春の暗い面が爆発する。
62話では、兵ちゃんが刺される。
刺されて当然とも思ったけど、
まあ大事がなくてよかった。
兵ちゃんは、手を怪我したせいで
実家からの期待(エリート外科医)を
放棄できて、むしろほっとしている。
底抜けに明るい潤平のかたわらで
兵ちゃんの暗さが際立つ。
63話では、潤平がニコラスに再会する。
兵ちゃんの元に駆けつけたせいで
潤平はロシア公演を外される。
謹慎中にニコラス・ブランコの
DVDを発見。
潤平がバレエを始める原点になった
天才ダンサーだ。
64話では、潤平が「子どもバレエ」を打診される。
ニコラス・ブランコは
不運なダンサーだ。
事故で片足を切断し、
その後の経歴は不明。
潤平は舞台にたつことの
貴重さを思い知る。
舞台放棄した潤平に、綾子が
「子どもバレエ」の司会を打診する。
65話では、潤平が左遷されて落ち込む。
奨学金の打ち切りと、
「子どもバレエ」への左遷を示唆され
潤平は落ち込む。
五代バレエスタジオは様変わりして
潤平の居場所はすでにない。
生川で学びたいという思いを再確認し、
潤平は「子どもバレエ」現場に入る。
66話は、「子どもバレエ」あるある。
小学生を相手にする「子どもバレエ公演」は
いつもの舞台とは違った難しさがある。
子どもたちはバレエが好きで、
お金を払って観に来たわけではない。
素直で、遠慮がない、集中力もないから
バレエを観せるのは至難の業だ。
67話では、潤平が葛藤する。
バレエをそのままみせるだけでは
子どもたちを魅了することができない。
しかし「プロとして」公演する以上
バレエの枠を崩すこともできない。
観客ウケと「芸術」水準の対立に
潤平はなすすべがない。
手がかりをつかもうと潤平は苦闘する。
68話では、潤平が手がかりを掴む。
公演中の停電をきっかけに
潤平が暴走をはじめた。
ストロボをつかった演出で
コンテンポラリー風の踊りをみせ
会場の気持ちをさらってしまった。
小学校での公演であっても
まだ工夫の余地はあるのだ。
69話では、メンバーたちの悩みが描かれる。
「子どもバレエ」のメンバーたちはみな
バレエのエリートだが課題を抱えている。
いわば挫折したもと天才たち。
潤平の暴走に巻き込まれて、
あらためて自分の現状をかえりみ
変化が起こり始める。