ボウズ頭のポルーニン
潤平が頭を丸めて現れたとき
千鶴は言い叫んだ。
「ボウズ頭の王子がどこにいるーっっ」
「ポルーニンだけよっ」
「ゆるされるのはっっ」
ポルーニンはどんなバレエダンサー?
ポルーニンは、1989年生まれ。
もと英国ロイヤルバレエ団のプリンシバル。
堅固な技術と美しい身体を持ちながらも
スキャンダラスな外見で人目をひいた。
ボウズ頭やタトゥー。
バレエダンサーとしてありえない。
現在は、ダンサー、役者、モデルとして活動している。
2019年公開予定の映画『ホワイト・クロウ』では
「謎の自殺を遂げたダンサー」役で出演する。
ポルーニンの経歴
ポルーニンは、ウクライナ生まれ。
4歳から8歳まで体操を学び、
その後、キエフ舞踊学校で訓練を受けた。
卒業後、ヌレエフ財団の援助を受けて
13歳で英国ロイヤルバレエスクールに入学。
17歳でローザンヌコンクールのゴールドメダル獲得。
幾多のコンクールで、たてつづけに入賞。
19歳でロイヤルバレエ団のファーストソリスト、
20歳で最年少のプリンシパルになった。
端正で美しい踊りをする王子。
夢のような経歴だ。
ポルーニンの傷
しかし、ポルーニンはバレエ団を
とつぜん辞めてしまう。
ステージのプレッシャーや
両親の離婚に苦しんでいた。
鬱状態となり、自傷行為と
薬物服用を繰り返していた。
「自分の中のアーティストが死にかけている」
と言明し、ロイヤルを離れる。
俳優・モデルとしてのポルーニン
ポルーニンは、その後も自由な立場で
ダンサーとして活動を続ける。
ミュージックビデオ『Take Me to Church』で
一般の人々にも知名度が上がり、
映画『オリエント急行殺人事件』(2017年)、
『レッド・スパロー』(2018年)に、役者として出演。
ダンサーだけでなく、俳優・モデルとして
今後も幅広い活躍が期待される。
しかしポルーニンをもってしても・・・
ボウズ頭の王子はつらい。
バレエの舞台だけみると違和感を拭えない。
あまりに美しい身体の線と
高度に完成された技術。
既存のバレエを極限まで突き詰め
限界を突き抜けてしまったかのようだ。
ポルーニンとオシポワ
プライベートではポルーニンは
ナタリア・オシポワと交際していた。
オシポワはまた,すごいバレリーナだ。
潤平と夏姫がやった「パリの炎」ごっこは、
オシポワ(夏姫)ワシリーエフ(潤平)で
盛り上がったんじゃないかな。