社交ダンス

【ボールルームへようこそ ネタバレ】3巻10話

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天平杯準決勝の結果発表

たたらはへばっている。

準決勝を全力で踊って体力がつきた。

たとえ決勝に残ったとしても動けない。

たたら達の踊りはどうだったのか?

「踊りから仙石くんの匂いがした」と

兵藤マリサから評価された。

たたらは仙石のアドバイスを守ったのだ。

そのため体力の限界を迎えた。

初心者だから鍛え込みが足りなかった。

「一人で突っ走ってバテて」

「姿勢だって後半はほとんど保てなかった」

まったく自信がない。

審査員たちが印象を話し合う。

・タンゴはどや顔

→表情はよかった、のか?

・クイックはベタ足でひどかった。

→バテて踊れなかった。

・ワルツ、タンゴはリズム正確。

→前半はまだましだったかな。

たたらとまこは、お互いをフォローしながら

おそるおそる結果発表を見に行く。

 

7位で決勝進出。

ギリギリ通過だ。

 

動きのひとつひとつが丁寧だった。

ダンスに誠実。

キラキラしてて魅惑的で

目が合えば途端に引き込まれて釘付けになる。

もう一度たたら達の踊りを見たいと

鼻毛石さんら審査員たちは思ってくれた。

うまくはないがひたむきで魅力的。

そんなところだろうか。

天平杯決勝戦に向けての作戦

ガジュ達に勝ちたかったらしずくを倒せ。

清春にはそう言われている。

しずくは苦しそうだ。

パートナーの清春は別格だ。

この先もどんどん上手くなる。

このままだとおいて行かれる。

負けるわけにはいかない。

清春が見ているから

素晴らしい踊りを見せなければならない。

「心配してくれなくても」

「私は全力出すよ」

しずくも必死である。

 

決勝に向けて仙石のアドバイスは

・フロアに出っぱなしになるから、体力の配分考えろ

・男の役割「額縁」を果たせ

以上2点だ。

たたらも同じ結論に達している。

体力の配分を考えつつ、女性を花として魅せること。

そのために準決勝の後、まこと練習をした。

決勝はソロ競技ではじまる。

種目はワルツが指定された。

そのあと残りの3種目が全員競技が行われる。

 

はじめての決勝。

はじめてのソロ演技。

「私、たたらさんを信じて踊りますから!」

まこに促されてフロアへ向かう。

たたらは真っ青になっている。

寒い。

頭から冷たい血が流れてくる。

体が固まる。

緊張しているときの実感だ。

音楽がかかる。

たたらは堅実な基本足形で踊りはじめる。

兵藤の振り付けをやるわけにはいかない。

体が保たない。

基本足形を守ったまま移動し

フロアの位置を見きわめ

技を決める。

「ダブル・ターニングロックからの

スロー・アウェイ・オーバー・スウェイ!」

まるでプロレスのように

仙石が技の名を叫ぶ。

額縁と花の役を果たすため

たたら達の作戦だ!

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