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【ダンス・ダンス・ダンスール ネタバレ】15巻129話

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129回のはカラー表紙。
白と薄緑と青でまるで
妖精のような潤平。
今までになかった色合いだ。

単行本14巻は、またちがうカバーになる。
紫とホワイトの潤平だ。
楽しみ。

『眠り』の公演会2日目

潤平がコンテを練習している間に
生川スクール公演会の本番がはじまった。
2日目の主役は海咲たち。
潤平と夏姫はアンダーとして会場で待機する。
主役に事故があった時の控え選手だ。

クラシックの舞台をみて潤平はぼう然とする。
「やっぱクラシックだよな」
コンテはめんどくさい。
踊りに自分を出せと言われる。
潤平には、出すようなもんはなにもない。
戦争で親を殺されたとか、
監禁されて育ったとか、
愛されずに育ったとか、
そんなのと比べられるのだ。

「俺、別に、幸せだし」
身もフタもない感想だ。
あまりに正直すぎる。
クラシックの舞台を見てしまうと
不幸自慢のトラウマ勝負なんて
悪趣味に思えてくる。

前回、銀也も言っていたではないか。
若いのに暗いのを踊らせるのは嫌、と。
古典なら個人の背景は関係ない。
余計な感情を廃し、理想の形に一体化する。

コンテに行き詰まっている潤平には
「無個性」がうらやましく感じられる。
しかし同時に思い出していることがある。
むかしみたニコラス・ブランコのダンスだ。

そこにいたのはニコラスだけ。
純粋にダンスだけだった。
幼い頃の潤平はぶっ飛んだ。
あれに近づきたい。

コンテだったのに個人の想いや背景なんてなかった。
63話ニコラスとの再会

海咲の新境地

舞台の上では海咲が素晴らしい踊りを見せている。
いままでの海咲とはちがう悩む王子だ。
さらっと爽やか、上品な印象だったのに
うってかわってエモーショナルな表現を見せる。
喪失感に悩む、憂いに満ちた表情。

海咲は先日の失恋を思い出している。
付き合いの長い京都の女、玉緒だ。
思いがけずあっさりと振られて
海咲はそうとう落ち込んだ。
めずらしくつらい失恋だったが
ふられたときの感情は演技に利用できる。

海咲は響のオーロラ姫に、
玉緒の面影を重ねる。
「京都に行ったあのときに」
「玉緒が微笑んでくれたら・・・」
妄想のなかの玉緒を伏し目がちに、
切なげに見つめる海咲。

あまりに濃厚な表現に
テレビの撮影スタッフが妙な声をあげてしまう。
娘の思いがけない素晴らしさに
響の母がよろこんでいる。
唖然とする兄。
響の父までが感動して涙を流す。

潤平すら海咲のデジレ王子に持っていかれる

潤平はあわてた。
自分が思っていたデジレ王子じゃない。
デジレ王子といえば、
なんにも考えないバカじゃないか。
かっこいいだけのつまんない奴だったはずだ。
共感なんてできる気がしなかった。

海咲のデジレはぜんぜんちがう。
感情があふれている。
喪失感を抱えた若者が戦っている。
運命のひとのために
己を確立するために
道を切り開いているように見える。

潤平は王子の感情をしってる。
デジレのキスシーンを見て
思わず都とのキスを思い出してしまった。
海咲はデジレ王子に血を通わせてみせたのだ。

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15巻発売日は12月12日

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