前回ラスト
潤平は知らないおっさんにだまされて殴られた。
路地裏でhitori倒れている。
ブランコとオルガ先生の夕食
いっぽうブランコとオルガ先生は夕方のくつろぎタイムだ。
ブランコはオルガ先生にエンパナーダをつくる。
アルゼンチンの揚げ餃子みたいなやつだ。
スパイシーで、たまにワキガの匂いの香辛料が入っている。
できたてほかほかで美味そう。
ブランコは料理が上手だ。
食べながら潤平が話題になる。
潤平はダントツに将来性が感じられる。
「あの子がスターにならないんなら
誰がなるのかって思うわ」
オルガ先生は潤平の長所をならべる。
ブランコにできることがあるのか
そのうえでオルガ先生はブランコに投げる。
もし潤平を育てるなら金はどうするのか?
「授業料はちゃんと払ってね」
「生活費もあなた持ちね」
オルガ先生はこれ以上援助を続ける気はない。
潤平の将来のために環境を整える役は、ブランコの仕事だ。
いまのブランコにそんな金はない。
バレエ教師をやっても収入はしれている。
「あなたは知ってるはずよ。潤平をサポートしてくれる人を」
ブランコになにかツテがあるのか?
オルガ先生は問いかけながらエンパナーダを食べる。
湯気がでてめっちゃ美味そうだ。
Wikipedia エンパナーダ
潤平の帰宅
いっぽうの潤平は路地裏で意識をとりもどした。
最悪だ。
ケータイと金をとられた。
誰にも連絡できない。
とりあえず歩いて帰ることになる。
自分で稼げるかもと
希望にあふれてついていったのに
気絶するほどなぐられた。
「アホか!!」
アホである。
潤平本人もわかっている。
いま思えばあせりがあった。
さいわいケガはひどくない。
パスポートも残っている。
これぐらいですんでむしろラッキーだった。
オルガ先生にすすめられても
潤平は警察に行かない。
病院にも行かない。
日本の母に心配をかけないためだ。
潤平は追い詰められている。
「もう、大人しく帰るから・・・」
ついに口にした。
絶望と裏腹に、潤平は笑顔だ。
いやこれは笑顔か?
YAGPコンテで披露したように
潤平はシリアス状況でへらへら笑う。
ブランコが豪華リムジンを呼ぶ
潤平は眠れない。
今後どうしたらいのか、何もできず帰国するしかないのか。
ソファの上で寝返りをうつ。
ブランコも眠らない。
ベッドを抜け出してひとり屋上へ上がる。
オルガ先生の問いかけにも答えず
ブランコはだまって階段をのぼった。
電話をかけるのだ。
相手は「ゲーリー・スチュワート」
あっという間に迎えが来て
潤平はブランコに起こされた。
超豪華なリムジンがふたりを迎えに来た。
「よかったわ。これで全てうまくいく」
わけのわからないまま、潤平はオルガ先生に送り出された。
いかにも高級なホテルの廊下を歩きながら
ブランコは潤平に指示する。
「これから会う、彼に気に入られろ」
内容がシンプルすぎて理解できない。
部屋に入ると、初老の男が向こうをむいて腰掛けている。
黒縁メガネにヒゲ、白髪まじり。
ゲイの金持ちなのか?
ブランコは潤平を紹介した。
ゲイリーはむかしブランコのスポンサーだったのだ。
そして、いまだにブランコの復帰を心待ちにしている。
ブランコは潤平の援助をお願いしに来た。
ダンス・ダンス・ダンスール18巻の発売日
10月12日発売予定です。
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