スピリッツ ネタバレ バレエ

ダンス・ダンス・ダンスール#ネタバレ#23巻#200話#最新話

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取り残されたるおう

久しぶりに会った母親は笑顔だった。
るおうの舞台をほめたたえたあげく、
振り返らずにタクシーに乗って立ち去ってしまった。

もう少し一緒にいてくれてもいいんじゃないか。
普通の親子やったら、元気か?とか、大きくなったとか
最近どうなん?とか話しながら再会を喜ぶものだが
真鶴はそういう女ではないのだ。

るおうが過ごした孤独な期間は10年以上。
親として子供の気持ちをケアしようなんてタマではない。
むしろ「私も必死で頑張ってる。お互い頑張ろうぜ」ぐらいのノリだった。

潤平は笑顔

公演を見終わって潤平はなぜか笑顔だ。
オルガ先生のるおうへの評価はめっちゃ高い。
主役の男子よりも完成度が高かった、という。

潤平はうれしい。
「流鶯(るおう)はこうでなくっちゃって・・・」
自分のライバルはめっちゃレベルが高い。
オルガ先生といっしょに楽屋訪問にくわわる。
素直なやつだ。

兵ちゃんとるおうの再会

兵ちゃんは潤平と別れて先に帰ることにした。
中学時代はるおうを散々にいじめていたぶったのだ。
いまさら会うのは気まずい。

ブランコと別れて兵ちゃんは地下鉄の駅へ向かった。
ニューヨークは大雪だ。
歩道に雪が降り積もっている。
兵ちゃんはるおうを発見した。
裸に直接コートの姿でうずくまっているのだ。
大雪の中。
あいかわらずセンセーショナルな登場だ。

兵ちゃんは思わず駆け寄る。
「大丈夫か・・・?」
あきらかにるおうは大丈夫じゃない。
だけど、そうとしか声をかけられない。

雪合戦

兵ちゃんは繊細なところがある。
(だからいじめがうまかった)
繊細だから思わず話しかけてしまう。
「お前っ・・・すっごいな!」
「一番凄かった」

兵ちゃんの登場にるおうはブチギレた。
中学校のトラウマを代表するヤな奴がいきなり目の前に現れた。
るおうを称える言葉が、さっきの母親の言葉とリンクする。

るおうは必死だ。
素手で雪をつかんで兵ちゃんに投げつける。
「お前ごときがっ・・・」
「観にくるなよっ・・・」
「ー認めんなよっ・・・」
「今さらっ・・・!!!」
キレ散らかして叫ぶ。
母親に言っているのか兵ちゃんに言っているのかもうよくわからない。

そこへいきなり潤平が飛び入り参加。
「まぜろよ雪合戦」
わけがわからん。

ローザンヌ?

ひとしきり雪玉のぶつけ合いをしたあと
るおうは潤平にたずねた。

ローザンヌ、出るのか?

つまり「ローザンヌ国際バレエコンクール」のことだ。
るおうはローザンヌなんてバカにしていた。
ロシアバレエこそ至高。
ローザンヌはバレエ後進国の人間がバレエ先進国に入るために受けるものだ。
るおうのような、すでにロシアの中枢にいる人間には必要ない。

しかし、潤平と戦えるならるおうはどこでもいい。
潤平がローザンヌに出るなら、自分も出るつもりだ。
見つめ合うだけで潤平はそれがわかった。
「お前 出るんだな?」
「なら俺も出るわ!」

今度はローザンヌで勝負である。
バレエ漫画はやはりローザンヌを目指すのだ。

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