マガジンサード ラテン 社交ダンス

【10ダンス ネタバレ】2巻9話(前)

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試合後、ラテン鈴木から電話

「2位の男」杉木はオーラを放っている。
試合後のざわめきの中で誰よりも注目を集めている。
なぜか鈴木がときめいてしまった。
あえて距離をとりケータイで杉木に電話する。

おおぜいいる杉木の取り巻きのひとりなってしまうのは嫌だ。
特別な存在でいたい。
まるで恋みたいな感情だ。
「アンタに会いたいんだけど、どこ行きゃいい?」
杉木は宿泊場所をメールしてくれた。
いっしょに食事でもしましょう、と。
ラテン鈴木は夜の街を走る。
杉木とふたりだけで会うのだ。

雪が降るロンドンをぬけて
杉木の泊まるフラットのドアをノックする。
ドアが開いて顔を見ただけで
鈴木は胸がキュウっとなる。

なぜか片付けと料理をはじめてしまう鈴木

感情が高ぶったのに鈴木は混乱する。
部屋がむちゃくちゃ散らかっている。
食べ散らかしたスナックの袋だらけだ。
「イギリスはお菓子がおいしいんですよ」
クールに解説するが、食い過ぎである。

鈴木は片付けをはじめてしまった。
菓子の袋だけでなく服も大量に床に出ている。
拾い集める鈴木の横に、シャツを無造作に投げる杉木。
「人が片してる時に脱ぎ散らかして歩くな!」
杉木は気にもしない。

鈴木のお兄ちゃんスイッチが入ってしまった。
面倒を見はじめている。
もともと大家族の長男なのだ。
「何食いたいんだよ?」
「肉」
鈴木は買い出しにでかけたあげく、
料理をはじめてしまった。

深夜の食事からのキス

シャワーを浴びた杉木が、調理中の鈴木に近づいて口を開ける。
「そら何のつもりだ」
「味見」
いつもどおりの雰囲気に戻り、
ふたりは食事をはじめた。
メニューはひき肉のパスタか?
鈴木は意外に料理上手。

リアーナのことに話をふると、
杉木は全く気にしていないという。
むしろ過去の失恋をネタに注目を集めたから
ショーは成功だったと返答してくる。
チャンピオンを食ってやった。

鈴木は大喜びだ。
「アンタやっぱかっこよかっ」
杉木はキスで会話を中断させる。
鈴木のほうからもキスの反撃。
「・・・俺のタガ外しやがって」
しかし杉木に受け入れられてしまい
鈴木はうろたえる。

あわてて口をはがして杉木をののしった。
「俺ぁスナック菓子じゃねーんだよ」
ののしり続けながら、そのまま眠ってしまった。

恩師マーサから杉木へ電話

取り残された杉木へ電話がかかってくる。
社交ダンスの師マーサからだ。
今夜のパフォーマンスについての所見と
もうひとつ引退の勧告を告げる電話だ。

杉木はマーサに応える。
引退はまだ待ってほしい。やり残したことがある。
マーサも何かを察している。
鈴木のことだ。
「今そこにいるのね?」
「私にも紹介してちょうだい」
杉木の計画には鈴木が欠かせないのだ。
「ダンスの神様」を見つけたとマーサに報告していた。
鈴木がいれば、できることがある。
まだやり残したことがある。
引退するわけにはいかない。

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