#ダンス・ダンス・ダンスール#ネタバレ#１８巻#１５６話

更新日：2020年9月29日

潤平たちは新聞に載った。
潤平はシニア１位。
夏姫は２位を獲得。

「上々だわ。ふたりとも」
日本では綾子先生が勝利をかみしめる。
生川バレエ団の世界制覇のために着々と計画が進む。
「出した甲斐あったわね・・・」

ホホホ
予想を裏切らない成果をあげた。

YAGP参加者のパーティー

ニューヨークの潤平たちはパーティーに参加する。
タキシードを着ての立食パーティーだ

中村先生と寿はいそがしい。
世界を代表するバレリーナたちが集まっている。
バレエマニアにとって夢のような空間だ。
少しでもそばに近づきたい。
ふたりは無邪気に駆け出す。
（寿の蝶ネクタイが可愛い）

夏姫も用事がある。
留学が決まっているロイヤルの先生方に挨拶だ。
潤平はひとり取り残された。
１位を獲ったのに・・・。

サシュコーとオルガ先生もYAGP関係者だ。
もちろんパーティーに来ている。
サシュコーは、いまだにブランコを気にしている。
ブランコになりたい。

サシュコーの気持ちは変わらない。
グランプリを獲ったことよりも
ブランコが会場に来ていないことのほうが
サシュコーにとっては重要だ。

オルガ先生の助言がぜんぜん耳に入らない。
ブランコだけが持つ個性は「野性味」
それにくらべサシュコーは「テクニックの質がいい」。
美しく、若木のようにしなやか。
あえてブランコの真似をする必要はないのに。

サシュコーたちの会話は歓声で中断される。
潤平がDJの音楽で踊っているのだ。
ニューヨークでもウケている。
バレエ関係者が集まる場所なのに・・・。

ブレイクダンスみたいな体操みたいな不思議な動きだ。
DJはいったいどんな音を鳴らしているのか？
「は！？まじであいつから音なってんの！？」
潤平の動きは音楽としっかりリンクしているらしい。

ひとしきり踊ってもりあげてから
潤平はまわりにフる。
ダンスバトルの始まりである。
そこへサシュコーが飛び込んできた。

サシュコーはバレエの動きでアドリブ出来る。
「おお・・・！！」
「フォーサイスみたいだ」
バレエから離れずに、会場をかっさらってしまう。

バトルは、ダンスの対話でもある。
潤平も戻ってきた。
会場が盛り上がる。
興奮した男児がかけこんできてピルエット。
尻もちをついたところで、潤平が肩車で持ち上げてフィナーレ。
「優勝・・・！！」「この子に拍手！！！」
「音も最高ーッ！！！」「DJに拍手ー！！！」
大盛りあがりのパーティーになった。

サシュコーがよってきて潤平に握手する。
「どうしても君に勝てた気がしない」
「初めて他人に、勝ちたいと思ったよ」

パーティー翌日。
日本へ帰る。
潤平たちは空港へ到着。
すでに日本の味覚がなつかしい。
「だし！」
「出汁が恋しい・・・！」
「僕はお寿司かなー・・・」

しかし中村先生からまさかの確認がある。
「ブランコは、いいのか？」
いいのかといわれても。
今からブランコのところへ行けるわけがない。

ブランコには師事できない。
ブランコは、ただの引退したダンサーでスクールもない。
レッスンをつけることもしていない。
サシュコーすら断られている。

現実の潤平は生川にしばられている。
寿がリアルな現状をまとめてワガノワをすすめる。
だが夏姫が突っ込んでくる。
「かっこ悪い」「ふつう過ぎ」
挑発してるのか？

夏姫がたたみかける。
「何が欲しいの？」
潤平の頭に、海咲の言葉がよみがえる。
「お前は何がほしいんだ？」
岩井先生も言っていた。
「思い出せ！」「お前が」
「バレエを選び取った日を」

潤平は自分が本当に欲しい物を考える。
ここで立ち止まって検討できるようになったことが潤平の成長だ。
YAGPの成果。

意表をついて中村先生からの指示がでる。
「潤平いくぞ！」
「決まってるだろ、ブルックリンだ・・・・・・！！！」
いいのか、中村先生？
生川バレエ団所属なのに。

潤平をブランコに託して、ニューヨークへ置いていくのか？
中村先生は熱い男である。

１０月１２日発売予定です。

楽天で購入