カボくん予選バトルは最悪の展開
ダンスバトル予選第4グループ。
カボくんは最悪の展開となった。
自分が踊りたいタイミングで入れない。
他のダンサーとかぶってしまい、
フロア脇であせる。
顔に血がのぼって赤くなる。
はやく踊らないと審査すらしてもらえない。
ダンス終わりを待って、
ようやく踊りはじめたが
音楽を見失っている。
カウントを探しながら動いている。
練習でさんざん意識してきた注意点が頭をかけめぐるが
まったくくまとまらない。
ばらばらだ。
気持ちも体も混乱している。
ギャラリーに見られているなかで
なんとか踊ろうともがく。
「待って待って、待って」
パニック
これはきつい。
はきそうになるシチュエーションだ。
カボくん反省会
とうぜん落ちた。
伊折先輩が肩をたたいて声をかける。
だがカボくんの耳にはなにも入らない。
人格を全否定されたかのような
はげしい落ち込みにおそわれる。
会場をでると廊下にしゃがんでうつむく。
ひとり反省会のはじまりである。
・・・まず審査員にアピールする踊り方がわからなかった。
・・・何を踊るか決め込んでいたほうが動けたかも。
まだチーム部門が残っている。
気持ちを切り替えよう。
カボくんの吃音が追い打ちをかける。
廊下にいるカボくんに他校のダンサーが声をかけてくれたが
まったくしゃべれなかった。
いきなりの「どもり」発動。
カバンに置いてきた「きつおんカード」を思い出すが
カボくんは何もできない。
「え・・・なんかこいつヤバくね?」
異常な雰囲気にひかれてしまった。
最悪の流れになった。
敗者復活戦にチャレンジ
カボくんのとなりにワンダさんがすわる。
ワンダさんは、さっきのカボくんを観てたという。
会場にはいれなかったからモニターで観ていた。
それだけでカボくんはホッとした。
ワンダさんが観ていてくれれば踊る気になる。
・・・内容はどうあれ。
今回は、敗者復活戦がある。
もちろんカボくんも参加する。
伊折先輩からのアドバイスは、
「周りの雰囲気に合わせることはない」
カボくんの良さをだすためには
バトル特有の「アピール合戦」に参加しないほうがいい。
そんなことをしたら逆に埋もれてしまう。
純粋に音楽を対面できるのがカボくんの強みだ。
曲はKaztake Takeuti-Hard to earn
ハッピーな音楽だ。
気持ちよく、元気にしてくれる曲。
音に引っ張られるようにカボくんはフロアに出る。
今度はダンスに没入。
敗者復活戦に勝ち抜けできた。
『ワンダンス4巻』発売日は9月23日
タケウチカズタケは、聴いてると元気になる。