スピリッツ ネタバレ バレエ

#ダンス・ダンス・ダンスール#ネタバレ#20巻#174話

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日本の夏姫

夏姫は取り残された。
とうとつに電話が切れて、ベッドのうえでひとりだ。
電話が来たのもいきなりだし、切れたのもいきなり。
潤平はすぐに本番にでてしまったらしい。
心の整理がつかない。

(パジャマ姿がかわいい)

あれで良かったのか?
東京とニューヨークで訳のわからん会話をしてふたり泣いた。
なぜか、すっかり素の状態になった。
横で見ていた兵ちゃんが引くぐらいの素直さ。

夏姫は電話の内容を思い出しながら検討する。
ジゼルの解釈としてあの感情は正しかったのか?
あまりまともじゃない気もする。
「協力しようとして間違ったスイッチ入れてしまったんじゃ・・・」

夏姫はジゼルになりきって潤平と会話した。
とちゅうで自分とジゼルが完全に混ざり合ってしまった。
潤平も同じだった。
はらはら涙を落としながら夏姫の説明に聞き入っていた。
素直すぎる。
あるいみ潤平の才能だ。

ふたりの間でアルブレヒトの解釈ができあがったが
正しいものなのかどうかは夏姫にも判定がつかない。
自分たち的にはごく自然でなんか説得力がある気もするが。
いずれにしろもう夏姫にはどうすることもできない。

ニューヨークの潤平

潤平は踊っている。
夏姫パワーを注入されてアルブレヒトに一体化した。
舞台は暗い。
まっくらだ。
潤平は黒いかたまりになって動いている。

バレエというより、映画のライブバージョンみたいだ。
「観てるこっちまで、バラバラになりそうだ・・・」
インパクトは十分だが、いいのかこれ?
いけないものを見せられている。
フリは優雅に上品に踊れているのだろうが
載せられている感情が黒すぎて重い。
後味が悪すぎる。
すごいけど観客はヒキ気味である。

ゲイリーは当惑している。
思ってたんとちがう。
潤平はゲイリーの思惑などふっとばしてしまった。
下唇を突き出してゲイリーは理解しようとつとめる。

アルブレヒトは最愛のものを亡くした。
こうなってしかるべき。

潤平はジゼルを探している。
ミルタに操られて踊り倒しているわけではない。
ジゼルに会いたい。
その一心で、もがいている。

欧米的な価値観では自殺者に救いはない。
自ら命をすてたものは天国にいけない。
埋葬されず、道路にうめられる。

しかしもう一度あいたいのだ。
「ージゼルが」
「ここに」
「いる・・・」

潤平の眼には精霊たちの列が見えている。
無表情にならぶ娘たちのなかに夏姫の顔を発見した。
夏姫が中を飛んで潤平のところに来る。
「死ぬなんて」
「そんなの」
「ダメよ」
「嫌」
ジゼルとなって潤平の顔を包んでいる。

本番直前にみた夏姫の涙が潤平に見えた。
YAGPのとき、ホテルで潤平の胸に
夏姫が顔をうめた感触がよみがえる。
潤平はアルブレヒトとなって夏妃を発見した。
ジゼルを抱えてフロアへ倒れ込む。
舞台は真っ暗だ。

ゲイリー父はアルブレヒトか

潤平のアルブレヒト解釈はあまりにはげしい。
兵ちゃんいうところの「ライブじゃん」
セレブの度肝を抜く見世物だ。
バレエではないと言われかねない。

潤平は半狂乱のイタコになって
ステージにジゼルを降ろしてみせた。

男の情けない部分を、ズルかったり弱かったりする部分を
すべて見抜きながら、ジゼルはアルブレヒトを許してしまう。
自分自身がいちばん傷つけられて死んでしまうのに
それでも愛する男には「生きろ」という。

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