イギリスまで来て空振り
衝動的に飛行機に乗って夏姫に会いに来たが
空港に夏姫の姿が見つからない。
ここまで来て会えないのか。
途方にくれる潤平に電話がはいった。
夏姫はインスタを見たのだ。
パドゥドゥの相手役ベアトリスへ潤平はしっかり「告白」している。
夏姫ははっきり回答「あんたらのロマンスに巻き込まないでよ」
ベアトリスに集中するために、夏姫を切りに来た。
わざわざイギリスまで飛行機に乗って。
夏姫はそう思ったのだ。
仕方ない。
流れ的にそう見える。
兵ちゃんだってそう思ったのだ。
夏姫からの反撃
「うそーん」
途方にくれる潤平に夏姫から画像が送られてくる。
イギリス男子とのツーショット連投だ。
画像の破壊力満点。
潤平はあわてて電話をかけなおす。
夏姫はにべもない。
「イギリス最ッ高ってことよ!!!」
「ついでに、私の初恋は銀矢さんだし」(←イギリスのロイヤル出身)
「あんたなんかおよびじゃないし」
もうなんかひどい言いようである。
潤平の本心は
おいつめられて潤平はさけぶ。
「俺はっ・・・お前に告白しに会いにきたんだからな!?」
「一年半経っちゃったのはっ!」
「またふられて傷付くのこえーからだよ」
すでにふられそうだが。
潤平はつづける。
都のことも好きだった。
キレイな女性を見るとドキッとしてしまう。
ベアトリスとも踊らなきゃいけない。
それでも夏姫を好きなのだ。
夏姫の回答
夏姫は潤平の言葉をまとめる。
好きな娘ひきずったり 他の女にときめいたり
芸のためなら愛を誓っちゃう俺だけど、変われないよね
それでもいい?
そういうこと?
要するにそういうことだ。
夏姫はまっすぐに回答してきた。
「私、昨日潤平からLIMEが来て、うれしくてうれしくて」
「その瞬間の・・・あの全てが、ぱーってひらく感じを」
「その時の景色を、音を、光を、一生忘れない」
夏姫、ひたむきすぎる。
「私、潤平が好きだよ」
「誰よりも好き」
うそいつわりのない回答である。
自分の気持ちをすべて伝えて夏姫は電話を切ろうとする。
潤平はもうパニックである。
「ただ、会いたいっ・・・ですっ・・・」
遠くから夏姫の姿を見るだけでもいい。
潤平は必死でねばる。
空港のロビーでひとり深々とお願いする。
しかしロイヤルに行っても夏姫には会えないのだ。
夏姫はうしろに立っていた。
むかえに来ていた。
「バーカ」
もちろん抱擁である。
ダンス・ダンス・ダンスール23巻の発売日は3月30日
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