社交ダンス

【ボールルームへようこそ ネタバレ】2巻6話

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兵藤の敗北

兵藤はすさまじいタンゴを踊った。

踊り終えると倒れて病院に運ばれる。

足を痛めて、救急車を呼ばれた。

とうぶん踊ることができない。

三笠宮杯は失格。

たたらが替え玉として踊ったせいだ。

優勝候補だったのに予選落ちした。

6ヶ月間試合に出られない。

替え玉出場のペナルティである。

足が回復するまでダンスも踊れない。

まこちゃん登場

そんなところに、女の子が転がり込んできた。

「まこちゃん」だ。

ドアを飛び出して、たたらの上に飛び込んできた。

小柄で控えめな女の子。

おにいちゃんの「ガジュ」について

ダンス教室にきたのだ。

まこちゃんはガジュとは対照的。

どこまでも積極的で外交的な兄にくらべて、

まこは消極的で内向的だ。

伏し目がちでおどおどしている。

カップル練のチャンス

ガジュはしずくを誘いに来た。

兵藤は怪我をして踊れない。

出場停止で半年は試合に出られない。

それなら俺とカップルを組もう、と。

もう押せ押せでしずくに迫ってくる。

いまのパートナーに不満を感じているのだ。

体格差がありすぎてバランスが悪い。

ダンスに主体性がなく物足りない。

パートナーである、まこの目の前で

ガジュはしずくと踊りはじめる。

ずっとしずくと踊りたかった。

まこをいったん離れたい。

「せっかくだからまこちゃんと踊っちゃえば?」

たまきさんがたたらをそそのかす。

「ほらほらカップル練のチャンスよ」

「同年代で一緒に練習できる機会なんて

めったにないんだから!」

初めてのカップル練

意外なところからカップル練できるようになった。

ラッキーだ。

しかもかわいくて小柄で

男について行くタイプの人。

「お兄ちゃん以外の人と踊ったこと

ないんですけど、いいですか?」だと?

申し分ない。

たたらはずっとひとりでシャドー練をしていた。

はじめて女性との練習開始だ。

手を取ってホールドするのが照れくさい。

右手は女性のブラひもに添える。

「あ、すいません私、ブラしてなくて」

直接かよ!

そして右ボディ(腰)をくっつけて踊る。

距離が近い。

たたらはまこの足を蹴ってしまう。

足形通りに動くとよちよちとつたない動きになる。

二人して転倒。

初めてのカップル練はまったく踊れなかった。

カップル練のコツ

たたらは、またもや拉致された。

放課後、仙石がバイクで迎えに来たのだ。

こんど連れて行かれたのは公園だ。

町中のふつうの公園で、まこが待っていた。

「私がたたらさんと組みたくて

仙石さんにお願いしたんです!」

「だから・・・あの・・・」

「手を取ってもらってもいいですか?」

まこは顔を真っ赤にしている。

仙石が教えるのは「リード&フォロー」だ。

両手をつないで、女性の動きを検知する。

たたらにはそれができる。

目がいい。

それに手をつなぐと、

相手の意思が一層よく伝わってくる。

「お前は正しい」

仙石が後押ししてくれる。

コツは相手をよく見ること。

全神経を総動員してパートナーを感じる。

「見逃すな!」

「反応早くっ」

「一体となれ!!」

たたらにはまこの考えていることが分かる。

次にどうしたいか、どう動くのか。

異常な感覚。

心地よいけどぞわぞわする。

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