コンテンポラリー スピリッツ ネタバレ バレエ

【#ダンス・ダンス・ダンスール#ネタバレ】16巻#137話

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潤平が540を跳ぶ。

岩井先生の叫びが響く。
「叫べ!」
「若くして死したロックスターのように・・・!!」
バレエはお上品な芸術ではない。

人の心を破り、いやす力がある。
まるでパンクロックのように。
「そーゆーのをバレエの中に見たの、俺」
跳んで、回るだけで世界が変わる。
「・・・俺、もっ・・・」「あの日の衝撃を」
バレエが自分の道。
潤平はみずからバレエを選び取ったのだ。

バンダ中村先生の脳裏に若いころの記憶がよみがえる。
現役時代の必死さ、舞台の上で回ったときの感覚が脳内に再生される。
「道」
「俺の道」
「ここから歩きはじめる」
客席が沸き立つ。

「素人」の大原田さんにも表現がつたわったようだ。
中間部での救いのない表現が、強烈なアクセントになった。
夏姫が親切な感想をいれる。
「はじめは暗くて重いままかとおもったけど、むしろはじめのポーズにもどって、ここからがスタートだって前向きな・・・」

寿(ことぶき)は、もう泣いてしまって言葉にならない。
いつもは、的確かつていねいな解説を入れてくれる寿だが、今回はもうなにも言えない。
拍手しながらただただ泣いている。
耳たぶがあいかわらず長い。
もう肩に届いてしまいそうだ。

ブランコとサシュコーの感想

潤平をみたブランコがいきどおる。
「ほんと、なんだアイツ!」
「まとまってない」
「大ゲサ」
「大声・・・」
「そう、うるさい」
(岩井先生も「うるさい」と言っていた)
それでも、ブランコはおもわず見入ってしまった。
ぎゃくに腹立たしくてならない。

潤平の踊りは、ブランコ思い出させる。
サシュコーに言われて、ブランコはさらに激怒する。
「あんなのと一緒にするな!!!」
「俺はもっと全く凄かった!!!」
そうかも知れない。
だがブランコは嫉妬している。
なにしろもう踊れないのだ。

潤平のダンスを見てもサシュコーの自信は揺るがない。
「僕はもっと彼よりも、あなたが嫉妬するダンスを見せることができる」
「帰らないでくださいよ」
ブランコに言い捨てて、自分のステージに向かう。
ブランコは、なんかもうかわいそうだ。

ただしサシュコーにとってもブランコはあこがれのダンサーなのだ。
「僕はかつて彼を観て、舞台の上で人は神になれるのだと知ったよ」
今はただの汚いひげのおっさんになってしまった。
うしろからブランコにののしられながら、サシュコーのなかのブランコ像がこわれることはない。

潤平の後悔

審査員たちも潤平のコンテに衝撃を受けた。
ほかのダンスが頭に入らない。
進行役に休憩を入れることを要求する。
潤平は技術が高いとは言えない。
それでも表現力が並大抵ではない。
突き抜けている。
コンテだけではなんとも判定できない。

潤平は舞台裏で倒れている。
後悔がある。
「持てるもの全部・・・出すなんて・・・舞台に立つものとして、最低限の礼儀でした」
もっとできるはずだった。
なぜ早く気づけなかったのか。
潤平は悔しがっている。

自分自身が熱狂しながらも、俯瞰で会場全体を見まわせたはず。
映画監督のように会場を支配し、世界を作り上げることができたのに・・・
失敗した。
意識がそこまで届いていなかった。
「気付くのっ・・・色々遅すぎたっ」
激しく後悔している。

岩井先生はたくさんヒントをくれていた。
中村先生も本番前に背中を押してくれた。
それなのに自分の準備が足りなかった。
「もっかいコンテ、踊らせてくんないかなっ・・・!?」
改善点がたくさんある。

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ダンスダンスダンスール16巻発売日は3月12日

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