【＃10DANCE　#テンダンス　＃ネタバレ】＃６巻＃３２話

更新日：2021年5月7日

鈴木ペアの超絶クイックステップ

杉木ペアの帰国後、夜のレッスンが再開した。
スタンダード４種目につづいてクイックステップを教わる。
鈴木ペアはもともとプロダンサーだ。
すぐにクイックステップも踊れる。

めっちゃ動く。
そのうえ動きが合っている。
杉木先生の前で、アキも鈴木も得意げである。
しかしまさかのダメ出しを受けた。
根本からちがう、との指摘だ。

杉木ペアは鈴木ペアと同時に踊って違いを説明する。
杉木ペアはゆっくり動いている。
ペア内でリズム感の共有があるのだ。

今度は杉木先生がリードして鈴木と踊る。
あわない。
杉木のリズム感とは別な感覚を鈴木が手放さない。
まったく合わないことに鈴木はショックを受ける。

鈴木と杉木、リーダー２人は居残ってクイックステップの練習を続ける。
（佐市さんもいるが）
やはり合わない。
杉木先生は原因を説明する。

あなた方ラテンは、カップルの一人ひとりが別々の個体です。
反対に僕らスタンダードは２人で１体なんです。

ラテンとスタンダードのちがいは、
そのまま杉木と鈴木のちがいににている。
杉木先生は極端なまでに自分をコントロールして
相手をさぐる感覚を持っている。

鈴木は帰りの車の中で杉木の言葉を反芻する。
杉木を好きな気持は変わらない。
このさき男どうしで付き合う将来もない。

俺がこれから進む道は
アイツをダンサーとして救ってやることだ

やるべきことは決まっている。
自分が成長すること。

杉木先生はホテルのベッドで目を覚ます。
裸である。
なぜここにいるのか記憶がない。
となりには鈴木似の人物が全裸で寝ている。

パトロンのマックスがコーヒーを飲みながら説明する。
じょじょに鈴木先生の記憶がよみがえる。
昨夜はマックスに連れられてパーティーへ行った。
鈴木先生は薬物を飲まされたあげく
えぐいものを見せられたあげく、
女をあてがわれてベッドに入れられた。

杉木先生の様子を見ながら
マックスは徹夜で仕事していたのだ。
悪趣味な男だ。
そして意外に仕事熱心でもある。
正気に返った杉木先生は不快極まりない。

杉木先生と鈴木は銀座で路上練習も続けている。
タクシーの運転手や工事の警備員とももはや顔なじみになっている。
なぜか運ちゃんたちも男どうしでダンス練習をするようになった。

杉木先生は踊りながら今後の予定を伝える。
ふたりで練習するのは６月まで。
７月から鈴木はオーウェンからスタンダードのレッスンを受けることになる。
期間限定の貴重な時間を過ごしているのだ。
雨がふってきても２人は踊るのをやめない。

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