るおうと海咲
るおうは異常な形相になっている。
顔つきがおかしいのは前からだが、
体がしっかりと成長してかえって全体として不気味な迫力が出ている。
るおうは潤平ともういちど戦いたい。
海咲に食ってかかる勢いで、ローザンヌコンクールへ出る方法を尋ねる。
ワガノワからローザンヌに出れるわけがない・・・
その場で立ち上がり、るおうはスタジオへ向かう。
自主練するのだ。
るおうの改心?
るおうは人が変わったように練習をはじめた。
バレエを踊ることは不快だ。
それは以前から同じ。
踊りたくもないけど、踊れる。
前と違うのは当面の目標ができたこと。
潤平と戦ってすべて終わらせる。
「それがすんだら全部終わらせてやる
ざまぁみろ・・・・・・!!!」
海咲がうまい具合にるおうを挑発する。
潤平の成長ぶりを的確に伝えているだけなのだが
海咲が言うと、るおうはめちゃめちゃに悔しがるのだ。
『パキータ』の「リュシアン」で成功
本気を出したるおうは強い。
もともとのあの「おばあさま」に基嫌というほど
正統バレエの基礎を叩き込まれてきた。
そして人格が偏りまくっとる。
常軌を逸した集中力で本番までの期間を過ごした。
バレエの事以外なにも考えない。
カーテンコールでるおうはパートナーに言う。
「ありがとう。皆素晴らしくて、僕もリュシアンとして集中できた」
「特に君は本当に美しかった」
素のセリフだ。
るおうからの思わぬ絶賛にパートナーは真っ赤になる。
そんなパートナーにるおうは無関心だ。
客席に潤平を発見している。
るおうと真鶴の再会
潤平の他に発見したものがある。
真鶴だ。
るおうは真鶴を追いかけて走る。
観客のスタンディングオベーションをほったらかして
あられもない姿で追いかけた。
真鶴は電話をかけている。
母親はやせて、あごが尖っている。
中年女のシルエットだ。
真鶴も我が身をけずって戦っているのだ。
るおうが孤独なら、真鶴も孤独。
るおうはロシア語で母親に呼びかける。
る:成功を!
真:それは悪魔へ!
2人が分かれるときに交わした会話だ。
真鶴はるおうを絶賛した。
「流鶯!!最高だったよ」
素直すぎる。
そのまま真鶴はさっさとタクシーに乗り姿を消してしまう。
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